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不死身の特攻兵

No.368

 

令和4年2月10日(木) 曇り一時雨

 

 

 

今日は朝から曇り空です。

 

関東地方は雪の予報ですが

 

ここ大阪は

 

雪ではなく一時雨の予報です。

 

今日は

 

大阪私立高校の入試の日です。

 

受験生の皆様には

 

日頃の努力の成果が発揮できるよう

 

お祈り申し上げます。m(_ _)m

 

 

 

前回、

 

作家・演出家の鴻上尚史さんの

 

 

『ほがらか人生相談』

 

 

という本をご紹介しました。

 

 

今回も

 

鴻上さんの本をご紹介します。(^^)

 

 

 

不死身の特攻兵  

 

軍神はなぜ上官に反抗したか 

 

 

 

太平洋戦争末期に実施された

 

”特別攻撃隊”いわゆる“特攻”により、

 

多くの若者が亡くなりました。

 

 

1944年11月の

 

第一回の特攻作戦から、9回の出撃。

 

「必ず死んでこい」

 

という上官の命令に背き、

 

9回の出撃から生還した

 

特攻兵がいたことをご存知でしょうか?

 

 

本書はその特攻兵、

 

佐々木友次さんに

 

鴻上尚史さんがインタビューをし

 

 

飛行機がただ好きだった男が、

 

なぜ、

 

絶対命令から免れ、

 

命の尊厳を守りぬけたのか?

 

を様々な資料から考察して

 

書かれています。(ー_ー)

 

 

 

本書のタイトルは

 

 

“不死身の特攻兵 ”

 

 

とありますが

 

どのように生還したのかという

 

技術的ことは書いていません。

 

 

それよりも

 

副題の

 

“軍神はなぜ上官に反抗したか ”

 

 

 

なぜ、

 

日本軍のような

 

上からの命令には絶対服従な組織に

 

21歳の青年が反抗したのか?

 

 

書かれています。

 

 

 

『本当に特攻は志願だったのか?』

 

 

今でも

 

先の大戦を考察する際、

 

よく出る意見です。

 

 

 

 

本書を読むと

 

 

特攻に対して

 

熟練したパイロットほど

 

絶対反対の姿勢であり、

 

この作戦に疑問を持っていた人が

 

多数いたことがわかります。

 

 

それでも

 

殆どの隊員は

 

命令に従うことを選びました。

 

 

しかし、

 

21歳の青年は強い信念に従い

 

それに反発し生還しました。(ー_ー)

 

 

 

ネタバレするので

 

詳しくはかきませんが

 

 

 

冒頭に

 

“振武寮”という

 

特攻作戦で死ななかった隊員を

 

外部に知られないように

 

軟禁する場所があったことに驚きました。

 

 

 

エンジントラブルや

 

敵機から攻撃され不時着したり

 

敵艦隊を発見出来ないまま

 

出撃基地に戻れなかった場合等に入寮し

 

 

特攻全体の士気の問題に関わるからと

 

出撃して生還したこと、

 

振武寮のことは

 

一切、話すことは許されませんでした。

 

 

又、

 

こんなエピソードも紹介していました。

 

 

奥日光に疎開していた皇太子殿下が

 

戦況の見通しを説明しにきた

 

陸軍中将に対して

 

 

「なぜ、日本は特攻戦法を

 

とらねければならないのか?」

 

 

とのご質問に対して

 

次のように答えました。

 

 

「特攻戦法というのは、

 

日本人の性質に

 

よくかなっているものであり、

 

また、物質を誇る敵に対しては、

 

もっとも効果的な攻撃方法なのです。」

 

 

 

「必ず死ぬ」

 

「培った飛行技術を否定する」

 

「組織として死ぬことを命令する」

 

 

本当に恐ろしい言葉です。

 

 

“必ず死ぬ”作戦とは

 

本当に作戦と呼ぶに

 

値するのでしょうか? (ー_ー)

 

 

エンジントラブル等、

 

幸か不幸か

 

特攻出来ずに戻ってきた隊員に対し

 

 

「なんで、帰ってきたんだ!」

 

「貴様ら人間のクズだ!」

 

「死んだ仲間に恥ずかしくないのか!」

 

 

等々と

 

怒鳴り罵る上官。

 

 

”もう死んだことになってる”

 

と報告しているから

 

次は必ず死ねと言う。

 

 

完全に目的と手段を

 

はき違えている発言に

 

怒りすら覚えてしまいます。

 

 

 

初期の特攻に選ばれたパイロットは

 

皆、

 

優秀なベテランだったそうです。

 

そして

 

高い自尊心を持っていました。

 

「急降下爆撃」ではなく

 

体当たりしろという命令は

 

彼らのプライドは激しく傷きました。

 

 

 

本書の帯にある

 

 

「死ななくていいと思います。

 

死ぬまで何度でも行って、

 

爆弾を命中させます」

 

 

というのが本心だと思います。

 

 

事実、

 

海軍の一回目の特攻隊の隊長は、

 

新聞記者と二人っきりになった時、

 

 

 

「日本もお終いだよ、

 

僕のような優秀なパイロットを

 

殺すなんて。」

 

 

と語ったそうです。

 

 

もし、

 

その時、

 

その場所にいたら

 

佐々木さんのように

 

自分の揺るぎない信念に従い

 

行動出来ただろうか?

 

 

 

 

”右”とか”左”とか

 

そんなのは関係なく

 

もっと歴史を

 

学ばないといけませんね。(ー_ー)

 

 

 

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ご覧いただきまして

 

ありがとうございます。m(_ _)m

 

 

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